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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科41巻4号

1987年04月発行

文献概要

特集 第40回日本臨床眼科学会講演集 (1) 学会原著

アルゴンレーザーによる開放隅角緑内障の治療(Ⅵ)—外傷性緑内障へのlaser trabeculoplasty

著者: 田邊吉彦1 浅野隆1 本田治1 安間哲史2

所属機関: 1中部労災病院 2名古屋大学

ページ範囲:P.303 - P.307

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 10例10眼の外傷性緑内障にlaser trabe-culoplasty(LTP)を行い最短1年1カ月から最長7年2カ月にわたって経過観察をし,7例において眼圧を20mmHg以下にコントロールする事に成功した.
 LTP前の平均眼圧は29.6mmHg, LTP後平均眼圧は21mmHgであり,平均8.6mmHgの眼圧降下が得られた.しかも,成功例は炭酸脱水酵素阻害剤を中止しており,無治療でコントロールされている例もあるので,眼圧降下の実際は数値以上のものがある.
 LTPの奏功した症例は長期にわたって安定した経過をとる例が多く,7例中3例は無治療で眼圧調整されている.
 以上より外傷性緑内障は隅角がある程度開放しておればLTPのよい適応と結論する.
 またLTPの結果からangle recession glau-comaの原因はtrabecular collapseおよびcanalcollapseと推測した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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