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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科41巻4号

1987年04月発行

文献概要

臨床報告

眼球脈波と高血圧症について

著者: 藤川英津子1 堀内二彦1 田島秀樹1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.401 - P.404

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 Oculo cerebro vasculometry (OCVM)を脳血管障害の予測に利用できないかと期待し,高血圧症35人69眼を対象に,眼球脈波消失時眼圧(OPCP),初期眼球脈波の振幅(PA)等について検討した.その結果,高血圧症のOPCPは正常と有意差がなく,上腕動脈血圧とOPCPには相関がなかった.また,PAについても,高血圧症と正常との間に有意差がなく,PAと上腕動脈血圧,脈圧,眼圧との相関も認められなかった.高PA群では脈圧が高く,低PA群では眼圧が低く,眼球脈圧に影響する因子は複雑であると考えられる.脳血管障害の予測にOCVMを利用するためには,眼球脈波の成分分析を含めて検討していく必要があると思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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