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臨床報告
文献概要
Oculo cerebro vasculometry (OCVM)を脳血管障害の予測に利用できないかと期待し,高血圧症35人69眼を対象に,眼球脈波消失時眼圧(OPCP),初期眼球脈波の振幅(PA)等について検討した.その結果,高血圧症のOPCPは正常と有意差がなく,上腕動脈血圧とOPCPには相関がなかった.また,PAについても,高血圧症と正常との間に有意差がなく,PAと上腕動脈血圧,脈圧,眼圧との相関も認められなかった.高PA群では脈圧が高く,低PA群では眼圧が低く,眼球脈圧に影響する因子は複雑であると考えられる.脳血管障害の予測にOCVMを利用するためには,眼球脈波の成分分析を含めて検討していく必要があると思われた.
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