icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科41巻5号

1987年05月発行

文献概要

特集 第40回日本臨床眼科学会講演集 (2) 学会原著

救急眼科外来10年間の変遷

著者: 武田純爾1 市橋宏亮1 石黒真美1 筒井純1

所属機関: 1川崎医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.451 - P.454

文献購入ページに移動
 川崎医科大学附属病院救急部開設以来10年間の眼科救急疾患の統計的観察を行った.時間外救急眼科疾患は全救急疾患の3.1%で,この頻度は年次増加傾向にあった.このうち入院例は約8%であった.年齢別では小児と若年者がほとんどで高年齢層には少なかった.男女比は1.9:1と男性に多く,時間内眼科疾患の比率とは対照的であった.疾患別では外傷が71%で各年度ともほぼ同じ頻度であり,内訳としては異物,鈍傷,鋭傷,コンタクトレンズによる角膜障害が多かった.以上より眼科救急患者の年齢,性,疾患の分布状態には一定の傾向があることが判明し,一般救急病院において設置すべき眼科診療器具や救急医に必要な眼科初期診療を知ることができた.このような資料は眼科救急の充実を計るのに有用であると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?