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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科41巻5号

1987年05月発行

文献概要

特集 第40回日本臨床眼科学会講演集 (2) 学会原著

網膜色素変性症における視野障害の進行

著者: 飯島裕幸1 岡島修2 岡本道香2 平戸孝明2

所属機関: 1山梨医科大学眼科学教室 2東京大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.473 - P.476

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 定型網膜色素変性症における視野狭窄の進行様式を明らかにするためにゴールドマン視野のV-4イソプターでの平均視野境界(MB)を求め,経過観察年数毎の視野狭窄の進行状況を示した.
(1)明らかな視野の悪化例は10年以下の各経過年数においていずれも50%を越えず,本症における視野障害の進行速度は比較的緩慢であることがわかった.
(2)進行様式に関して,平均視野境界が50度より広い例では視野狭窄の進行は緩慢であるが,これが30度から50度の範囲にはいるようになると比較的急速に進行し,さらに30度未満になると視野狭窄の進行は再び緩慢となる傾向があることが示された.
 本症患者の指導にあたっては以上の事実を踏まえて適切な助言を与えることが望ましい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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