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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科41巻5号

1987年05月発行

文献概要

特集 第40回日本臨床眼科学会講演集 (2) 学会原著

網膜剥離と屈折との関係1,166眼の検討

著者: 小川昭彦1 田中稔1 杉江進2 中馬祐一2 山崎守成2 加藤和男2 中島章2

所属機関: 1順天堂大学浦安病院 2順天堂大学

ページ範囲:P.483 - P.486

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 網膜剥離眼の屈折分布についての報告は数多くみられるが,一般集団ないし網膜剥離の無い集団との屈折における比較は数少ない.
 今回,網膜剥離1,166眼を網膜剥離群,網膜剥離のない一般患者11,671眼をコントロール群として,屈折度数分布の比較およびその発生頻度を調査した.
 屈折度分類は〜+0.75Dまでを遠視,+0.5D〜−0.5Dまでを正視,近視を5段階とした.網膜剥離群では遠視8.58%,正視9.26%,近視82.16%,コントロール群では遠視24.29%,正視41.30%,近視34.41%で,従来通り網膜剥離群では近視の頻度が高かった.次に,屈折度別の網膜剥離発生頻度を求めると,遠視0.35,正視0.22,−0.75D〜−2.75Dの近視0.83となり,以後近視が増加することに増え,−15.0D以上では遠視に比べて約68.6倍発生頻度が高かった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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