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臨床報告
文献概要
進行性の特発性網膜上膜形成症4例4眼に対し,硝子体手術により,増殖膜の剥離および切断を行い,合併症の発生はなく,全例で眼底所見の改善および視力の向上を見た.最低6カ月最長1年9カ月の観察期間で,上膜の再発傾向を認めたものは1例のみであった.2例について切除した膜の電顕的観察を行い,astrocyteと思われる細胞,線維芽細胞,硝子体細胞などの細胞成分と,膠原線維や基質から構成されていた.リンパ球も認められ,網膜上膜形成に炎症の関与が推測された.
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