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特集 第40回日本臨床眼科学会講演集 (3) 学会原著
癩患者の白内障手術 癩眼合併症と術後視力
著者: 井上慎三1 松村香代子2 鈴木秀樹3
所属機関: 1国立善通寺病院眼科 2国立療養所香川小児病院眼科 3国立埼玉病院眼科
ページ範囲:P.615 - P.618
文献購入ページに移動(1)手術眼に50%以上みられた合併症は兎眼(68%),角膜実質混濁(55%),縮瞳(84%),過去に虹彩炎(ぶどう膜炎)の既往歴のある眼(78%),虹彩後癒着(68%)である.
(2)兎眼があると手術後の視力の改善率は有意の差(P<0.10)でない眼より悪い.
(3)角膜実質混濁,角膜血管侵入,角膜上皮変化,虹彩前癒着,緑内障の癩眼合併症を有する眼では,有意の差(P<0.01)で手術後の視力の改善率が悪い.
(4)過去に虹彩炎のあった眼は,ありに有意の差(P<0.10)で手術後の視力の改善率が良い.
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