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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科41巻7号

1987年07月発行

特集 第40回日本臨床眼科学会講演集 (4)

学会原著

糖尿病性網膜症におけるvitreous fluorophotometryの臨床応用に関する研究—第1報 病期および病変の局在別による測定値の変動について

著者: 宮里章1 上原勝1 金城美恵子1 寒河江豊1 新里研二1

所属機関: 1琉球大学医学部医学科眼科学教室

ページ範囲:P.779 - P.783

文献概要

 網膜症のないもの20眼と,網膜症を持つもの79眼(黄斑病変の強いもの20眼を含む)の40歳より60歳代までの糖尿病患者62例99眼を対象にvitreous fluorophotometry (VFP)を行い,非糖尿病者12例20眼(コントロール)の同上測定値と比較検討し次の結果を得た.1)網膜症のないものとコントロールとの間にVFP値に有意差はないが,網膜症のあるものでは有意に高値を示し,さらに網膜症の病期の進行とともに有意の上昇を示した.2)片眼のみ黄斑症を有する症例では,黄斑症眼のVFP値は非黄斑症眼のそれより高値を示した.3)単純網膜症に合併した黄斑症眼のVFP値は,増殖前網膜症に合併した黄斑病変眼のそれより高値を示した.以上の成績よりVFP値は網膜症の病期や黄斑病変の有無,経過を知る有力な臨床情報として応用できるものと結論した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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