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雑誌目次

雑誌文献

臨床眼科41巻8号

1987年08月発行

雑誌目次

特集 第40回日本臨床眼科学会講演集 (5) 学会原著

眼内液にのみウイルス抗体価の上昇をみた桐沢型ぶどう膜炎の1症例

著者: 熊代修 ,   尾島真 ,   長谷川栄一

ページ範囲:P.902 - P.906

 桐沢型ぶどう膜炎の症例の前房水,硝子体液ならびに網膜下液のウイルス抗体価を経過を追って測定し,血清中のそれと比較した.また,抗体率も計算した.
 罹患眼においてのみ,眼内液中のHerpes Zos-ter Virus (HZV)の抗体価の明らかな上昇を認めた.罹患眼のHZVの抗体率も著しく上昇していた.しかし血清中のHZVの抗体価は非常に低値であった.
 眼内においてのみHZVの抗体価が上昇し,血清中のそれは低値であったことより,この桐沢型ぶどう膜炎では,HZVが眼内だけにおいて起炎抗原となった可能性があると考えた.

毛様体悪性黒色腫に伴うmelanomalytic glaucoma

著者: 浜口博史 ,   宇治幸隆 ,   小林雄二 ,   伊藤貴司 ,   横山実

ページ範囲:P.907 - P.910

 今回我々は毛様体悪性黒色腫に緑内障を合併した症例に遭遇した.症例は33歳女性で,左眼視力低下および視野狭窄を訴え来院した.左視力0.8,左眼圧45mmHg.左眼5時方向の毛様体に6×4×3mm大の腫瘤が認められた.左眼隅角には黒色の色素沈着が認められた.組織学的には腫瘤は,一部類上皮細胞が散在する紡錐型細胞が主である壊死性変化の強いmixed typeの悪性黒色腫であった.また,隅角はメラニンを貪食した多数のマクロファージで閉塞され,これが眼圧上昇の原因と推察された.1970年Yanoffが毛様体悪性黒色腫に緑内障を合併した症例を報告し,これをmelanomalytic glaucomaと称した.今回の我々の症例は,まさにmelanomalytic glaucomaと称するにふさわしい症例で,本邦において初めてと思われるためここに報告した.

網膜有髄神経線維が消失したシンナー中毒視神経症

著者: 益田徹 ,   木村徹 ,   木村亘 ,   永岡尚志

ページ範囲:P.911 - P.914

 シンナー中毒による視神経症に,網膜有髄神経線維の消失が認められた1例を報告した.この観察から,本中毒視神経症で二次的に「脱髄」が起こることが確認され,本態は軸索流障害であることが推測された.
 症例 は26歳男性で,7年間のシンナー吸引歴があり,両眼の急激な視力低下のため受診した.初診時右視力は手動弁,左視力は30cm指数弁で,両眼底には乳頭周囲に網膜有髄神経線維と考えられる羽毛様白色混濁を認めた.治療により,視力・視野が著しく改善していくとともに,網膜有髄神経線維はしだいに消失し,同時に視神経乳頭は単性萎縮に至った.
 また,本症例に軽度の髄膜炎が認められたこと,ステロイド剤投与が著効したことはこれまでの報告にない点である.

アスピリン静注剤の前眼部炎症に対する有効性

著者: 平光忠久 ,   永田豊文 ,   新田千賀子 ,   三浦嘉久

ページ範囲:P.915 - P.919

 新しく開発された水溶性のアスピリン静注剤の全身および局所投与が,プロスタグランジン関与性の前房穿刺および虹彩レーザー照射による房水タンパク量の増加を,ほぼ完全に抑制できたという実験結果から,今回はこのアスピリン静注剤の強力な抗炎症作用に注目して,疼痛および球結膜充血を伴う前眼部炎症に対してその治療効果を調べた.対象は春季カタルの急性発作2例,化学外傷2例,上強膜炎8例である.全ての症例で静注1時間で疼痛,不快感の消退があり.ほとんどの症例で球結膜側の充血の軽減,もしくは消退が明らかに認められた.継続して投与したものでは短期間で治療目的が達せられた.その効果は一時的なものでなく持続的であり,アスピリン静注剤のこれら前眼部炎症に対する治療効果は劇的なものであった.

Behçet病におけるinterleukin 2 system

著者: 小暮美津子 ,   大曽根倫子 ,   若月福美 ,   高橋義徳 ,   吉川啓司

ページ範囲:P.921 - P.925

 Behçet病の免疫応答における細胞間調節機構を明らかにする目的で,患者97例(235検体)のinterleukin (IL)-2 receptor陽性(R)細胞,IL-2産生能を測定し,本症の病態形成にIL-2系の関与することを示唆した.
 1.IL-2R細胞は健常対照にくらべて高値(P<0.001)であったが,IL-2産生能には有意の差がなかった.
 2.本症の活動期におけるIL-2産生能は,非活動期にくらべて有意に高値であったが,IL同2R細胞の値には有意の差がなく,恒常的に高値を示した.
 3.IL-2産生能は眼活動性,眼外活動性がともに高い群で高値(P<0.01)を示した.
 4.IL-2R細胞,IL-2産生能の値は,ともに眼発作前後に大きく変動した.
 5.Ciclosporin内服前後の両測定値に大きな変動はなかった.
 6.IL-2R細胞とIL-2産生能との間に有意の相関はなかった.

ベーチェット病における黄斑部の細動脈の分布と視力および血小板機能検査との関連

著者: 杉原いつ子 ,   芳野秀晃 ,   中村旭男 ,   生田泰裕 ,   杉原伸幸 ,   菅順子

ページ範囲:P.927 - P.931

 ベーチェット病群,原田病群,対照群の3群に分けて,視神経乳頭径を校正とした関心領域を黄斑部に設定し,その黄斑部領域に対する細動脈の面積の割合を画像解析し,比較検討した.さらに,ベーチェット病群では,視力,血液生化学的検査結果および血小板機能検査との関係を検討した.
(1)3群の群間比較では,面積比はベーチェット病群が平均値で最も低く,対照群に比べ有意に低値であった(P<0.01).
(2)ベーチェット病群では,面積比の低下している例に視力低下傾向を認めた.
(3)ベーチェット病群での白血球数CRP,IgG,IgM,フィブリノーゲン,血小板数は,面積比との関連はみられなかった.血小板機能検査結果で,面積比の低下している例ほど血小板粘着能および凝集能の亢進傾向がみられた.
 ベーチェット病の細動脈病変は,血小板機能亢進による可能性が高いと推測された.

良好な経過をたどった原田病患者の視機能の検討 特に夕焼状眼底との関連

著者: 瀬尾晶子 ,   岡島修 ,   平戸孝明 ,   宮田和典 ,   新家真 ,   増田寛次郎

ページ範囲:P.933 - P.937

 原田病で中心視力が回復し,臨床的に治癒したと考えられる15例において,多方面より視機能を検討することを目的として,空間周波数特性(MTF),色覚検査(Lanthony's new color test,F-M 100-hue test等),EOGによるL/D比,中心CFF,および若年症例にのみ硝子体フルオメトリーを行った.
 MTFでは,夕焼状眼底を呈する群で全周波数に渡り著明な低下がみられたが,夕焼状眼底を呈さない群では正常者群と差がみられなかった.色覚およびEOG検査では同眼底を呈する2名3眼に異常がみられ,中心CFFおよび硝子体フルオトメリーでは全例正常と差がなかった.
 今回の検査で異常を示した例は夕焼状眼底出現例に限られ,同眼底を呈する例に見え方の不満を有する者が多いという自覚的訴えと一致した.

サルコイド性ぶどう膜炎と視野変化

著者: 永縄優子 ,   砂川光子 ,   森寺威之 ,   新井一樹 ,   沖波聡 ,   富樫かおり

ページ範囲:P.939 - P.942

 サルコイドージスの,視神経にもたらす病変の頻度およびその特徴を推定するために,サルコイドージス患者および眼サルコイド患者,68例136眼に,ゴールドマン動的視野計を用いて視野検査を施行し,以下の結果を得た.
1)サルコイド性ぶどう膜炎患者の50%に視野変化を認めた.2)視野変化の種類としては,視野の鼻上側の狭窄と傍中心暗点を伴うものが多かった.3)サルコイド性ぶどう膜炎患者と全身のサルコイドージスを伴わない眼サルコイド患者では,視野変化の出現頻度に有意差はなかった.4) Bilateral hilar lymphadenopathyの有無によっても,視野変化の出現頻度に有意差はなかった.5)ぶどう膜炎を伴わないサルコイドージス患者では,視野変化を呈した者はなかった.すなわち,視野変化のある患者は,必ずぶどう膜炎を伴っていた.

網膜芽細胞腫患者のエステラーゼDと13番染色体

著者: 箕田健生 ,   宝来聰 ,   松永英 ,   茂木富美子

ページ範囲:P.943 - P.947

 94例の網膜芽細胞腫患者の末梢血リンパ球の染色体分析と,30例の網膜芽細胞腫患者および,その家族38例の赤血球エステラーゼDの型判定と活性値測定を施行し,以下の結果を得た.
1)家族性網膜芽細胞腫を示す9家系のうち,エステラーゼD検査が遺伝相談に役立つ1家系が認められた.
2)13番染色体異常を示した両眼性,散発性3症例のうち,(q13 q14.3)欠失例はエステラーゼD活性値が正常の約1/2であったが,(q14,1q21.2)欠失例および,13/18染色体転座例(13番染色体切断点q14.1)は共にエステラーゼD活性値は正常であった.
3)したがって,網膜芽細胞腫とエステラーゼDの座位は,13q14.1に局在するが,両者は独立して存在し,その位置的関係は動原体—エステラーゼD-網膜芽細胞腫であると推定される.

副鼻腔から眼窩内浸潤を来した悪性腫瘍例

著者: 中村裕 ,   平形寿孝 ,   木村肇二郎

ページ範囲:P.949 - P.952

 1974年から'85年までの12年間に慶大眼科外来を受診した眼窩腫瘍のうち,副鼻腔から眼窩内に浸潤を来した悪性腫瘍24例について統計的観察を加えた.同期間の眼窩腫瘍は199例で,副鼻腔から眼窩内に浸潤した悪性腫瘍は,眼窩炎性偽腫瘍についで第2位,12%であった.24例のうち,副鼻腔原発の症例が21例,88%を占め,他部位から副鼻腔へ転移,浸潤した続発性の症例が3例,13%であった.病理組織学的診断では,扁平上皮癌および悪性リンパ腫が18例,86%を占めた.副鼻腔原発例21例の腫瘍発生部位は,上顎洞が最も多く16例で,以下節骨洞4例,前頭洞1例であった.眼症状を初発症状とする副鼻腔悪性腫瘍は6例あったが,大部分は篩骨洞,前頭洞由来であり,腫瘍の眼窩内への浸潤や視神経の圧迫によって視力が低下した症例は,眼症状を初発症状とした篩骨洞癌に多かった.5年生存率は50%で予後は不良であった.

眼瞼悪性腫瘍のレーザー局所温熱療法による治療の試み

著者: 安藤文隆 ,   恒川洋 ,   ,   大工園則雄

ページ範囲:P.969 - P.972

 腫瘍周囲の健常組織を含む広範な切除が必要であり,眼瞼再建術の問題も伴う眼瞼の悪性腫瘍に対し,局所温熱療法を試みた.症例は82歳の女性で,約1年来上眼瞼に腫瘤を触れ,組織検査の結果マイボーム氏腺癌と診断されていた.局所温熱療法には人工サファイア製プローブを用い,連続発振型Nd:YAGレーザー光の低出力(2ワット)断続照射にて,局所を42〜45℃に15分間加温した.
 第1回照射2週間後頃より腫瘍は著明に縮小したが,2週間隔で前後3クールの温熱療法を行った.第1回照射後7カ月現在,周囲組織と癒着しない小腫瘤を眼瞼皮膚上から触れるが,耳前腺等の腫脹など癌腫の転移を思わせる所見は認めていない.また治療後に眼瞼運動障害などの副作用は全く見られず,角膜にも変化は見られなかった.

海綿静脈洞病変87症例の検討

著者: 八木橋修 ,   寺田久雄 ,   加島陽二 ,   稲垣昌泰 ,   中野直樹 ,   西田幸子 ,   石川弘 ,   北野周作

ページ範囲:P.973 - P.976

 海綿静脈洞病変87例の臨床症状を検討し,局所診断上次の4点が重要であると考えた.①動眼・滑車および外転神経の単独または複合麻痺を示す.②動眼神経麻痺では上板と下板の障害程度に差があり,上板障害優位例が多い.③三叉神経とくに眼神経や上顎神経障害が認められる.④瞳孔は左右等大のことが多い.また,これらの臨床症状の特徴は海綿静脈洞の形態学的所見とよく相関していることがヒト海綿静脈洞連続切片標本の観察から確認された.

トノグラフィー検査が診断に有用であった非典型的内頸動脈海綿静脈洞瘻の5例

著者: 岡本美佳 ,   盛隆興 ,   宮崎茂雄 ,   白木かほる ,   下奥仁

ページ範囲:P.977 - P.980

 結膜,上強膜血管の怒張,蛇行による眼充血を主訴として来院した非典型的内頸動脈海綿静脈洞瘻(atypical CCF)の5症例にトノグラフィー検査を施行し,全例で健眼に比して患眼に著明な脈波の増大が認められた.
 海綿静脈洞への動脈血流入に起因する血流動態の異常をトノグラフィー検査による脈波の増大として,確認することができ,これをCCFの診断根拠とすることができた.トノグラフィー検査は,一般の日常診療において,繰り返して行うことのできる安全で簡便な検査法であり,CCFの診断に有用な検査法であると考えられた.

Bromocriptine内服により著明な視機能の改善が得られたprolactinomaの4例

著者: 伊藤真美 ,   後長道伸 ,   広田篤 ,   調枝寛治 ,   魚住徹 ,   大田正博 ,   向田一敏

ページ範囲:P.981 - P.986

 種々の理由から手術が行えず,Bromo-criptineによる治療を行い,視機能の著しい改善が得られたprolactinomaの4症例を報告した.
 症例 1は16歳女性で,右眼の著しい視力低下が認められた.投薬7カ月後に視機能は著明に回復した.症例2は28歳女性で,頭痛をきっかけとして発見され,右同名半盲が認められた.投薬3カ月後には視機能は著明に改善した.症例3は55歳男性で,右眼耳側視野欠損で発症した.内服により視機能は徐々にではあるが改善が認められた.症例4は39歳男性で,両眼視力低下があり,両耳側視野欠損が認められた.投薬10日後には視機能は正常に回復した.
 Bromocriptine単独治療で視機能の著しい回復が得られる症例があることがわかった.
 さらにBromocriptineの作用機序について考察し,手術症例と比較検討した.

下垂体prolactinomaの治療と視機能について

著者: 野崎尚志 ,   鵜飼光雄 ,   原田明生

ページ範囲:P.987 - P.991

 12歳の男性.頭痛,複視を訴えて来院.視力右眼1.5,左眼0.8(nc),両耳側半盲を呈していた.血清プロラクチンは高値(2,300ng/ml)を示し,computed tomography (CT)にてトルコ鞍内に腫瘍陰影が認められた.プロモクリプチンの投与で視力,視野の改善,腫瘍の縮小を認めたが,1年半経過した現在,左眼に軽度の耳側半盲を残している.早期発見と早期治療のためには症状,視機能検査のみならず,内分泌検査,放射線検査などを行うことが重要である.
 少年の高プロラクチン血症は比較的稀であるが,本症例ではプロモクリプチンが高プロラクチン血症と視機能障害を著しく改善した.

学術展示

DIDMOAD症候群の兄弟例

著者: 黒滝淳二 ,   工藤ひろみ ,   上原修

ページ範囲:P.994 - P.995

 緒言 1938年Wolfram1)は,若年発症糖尿病に視神経萎縮の併発した家族例につき初めて報告した.その後同様な症例のなかに難聴,尿崩症,その他多彩な神経症状や泌尿器症状が併発することが判明し,DID-MOAD症候群としてまとめられた.
 DIDMOAD症候群は,尿崩症(DI),インスリン依存性糖尿病(DM),視神経萎縮(OA),難聴(D)を四徴とし常染色体劣性遺伝をする稀な疾患である.

Posner-Schlossman症候群の硝子体螢光測定

著者: 湯口琢磨 ,   海谷忠良 ,   健石忠彦 ,   守田潔 ,   永井重夫 ,   青沼秀実 ,   岡本茂

ページ範囲:P.996 - P.997

 緒言 Posner-Schlossman症候群はglaucomatocyclitic crisisとも呼ばれ,発作時には,プレチピタートの出現と眼圧上昇を認め,寛解期には炎症の消失と眼圧の正常化を認める.その多くは片眼性であり,同一眼において発作と寛解を繰り返す.原因・病態については諸説があり,起因物質としてpros-taglandinsが近年脚光を浴びている1)ものの,真の病因については,未だに不明な点が多い.
 我々は硝子体螢光測定を用い,健眼と患眼,発作時と寛解期における眼内柵の変化を観察し,本症候群に関する興味ある知見を得たので報告する.

単純型糖尿病性網膜症の血液-網膜柵に対する抗Ca⧺性循環機能改善剤の効果

著者: 葛西款 ,   玉井信

ページ範囲:P.998 - P.999

 緒言 糖尿病性網膜症では,網膜血管内皮および網膜色素上皮に存在する内および外血液-網膜柵の異常が存在することは,Na-fluorescein (Na-F)を用いた螢光眼底撮影法や,硝子体螢光測定法vitreous fluoro-photometry (VFP)で知られている.我々は各種の糖尿病性網膜症において,Na-F静注後その励起光刺激で得られる網膜電図(F-ERG)の増強の程度と,VFPによるNa-Fの漏出量が相関することを先に報告した1).今回,単純型糖尿病性網膜症を有する患者に,脳血管拡張作用を持つことで知られている,抗Ca⧺性循環機能改善剤である塩酸ニカルジピンを用服投与し,血液網膜柵のNa-Fの透過性に対する効果を,F-ERGとVFPを用いて観察し,投与しない群と比較した.その結果6カ月の投与期間で,Na-Fの透過性はこの薬剤内服により有意に減少しており,糖尿病性網膜症に対する治療効果の存在を示唆するものであった.

各種眼疾患における螢光色素の硝子体腔よりのOutward Transportの検討—第1報 網膜疾患と静注法

著者: 萱澤文男 ,   三宅謙作

ページ範囲:P.1000 - P.1001

 緒言 螢光色素(fluorescein-Na以下F)およびその代謝物質(fluorescein glucuronide以下FG)の,硝子体腔よりの能動および受動輸送による排出(out-ward transport)は,kinetic vitreous fluoro-photometryの測定結果より得られる種々の指標により推定されうる.
 今回我々は,螢光色素排出における眼各組織の関与を知る目的で,血液網膜柵機能を広範に障害する代表的網膜疾患における,outward transportの指標を色素投与を静注法で求め,若干の考按を加え報告する.

眼循環の研究 眼球脈波と脈絡膜循環との関係

著者: 田島秀樹 ,   堀内二彦 ,   藤川英津子

ページ範囲:P.1002 - P.1003

 緒言 眼球脈波を臨床的に応用しようとする試みは古くから報告されているが,その起源や構成因子については今なお不明な点が多い.今回,網膜循環の影響の比較的少ないと思われる家兎眼を用いて,脈絡膜循環と眼球脈波の関係について検討した.

水晶体撮影画像の三次元的表示の試み

著者: 佐々木一之 ,   坂本保夫 ,   江森康文

ページ範囲:P.1004 - P.1005

 緒言 細隙灯下に観察した水晶体の所見を正確にとらえるため,Scheimpflug撮影法1),徹照像撮影法2)などさまざまな記録法が検討され,臨床的にも既に応用の段階に入っているが,現時点ではこれらの新しい手段を以ても水晶体所見の全てを記録にとどめることは難しい.我々は従来までの水晶体撮影法に関する経験に基づき,水晶体の所見をこれまでとは別な角度からとらえる方法を検討している3).今回の検討は,水晶体撮影画像の三次元的表示を目的に行ったものである.

コンピュータを利用した眼底写真自動ファイリングシステム

著者: 千野公久 ,   出口達也 ,   小田治雄 ,   梅村泉

ページ範囲:P.1006 - P.1007

 緒言 近年,眼底写真の撮影量は膨大になっているが,撮影後のスライド整理は台帳を基に手作業で行うのが一般的であった.この方法は繁雑であり,また正確な整理は困難であった.我々は撮影後の写真整理を自動化して,簡略でありながら正確にし,さらに患者の撮影情報の検索をも行えるファイリングシステムを開発した.

ビデオカメラを用いたphotorefraction法の改良

著者: 山本敏雄 ,   宮谷みち子 ,   鐘ケ江泰子 ,   政本清乃 ,   今道正次 ,   西村尚 ,   丸山節郎

ページ範囲:P.1008 - P.1009

 緒言 乳幼児の屈折状態を,簡単な方法で知ることができれば,その意義は大きい.1979年Kaakinen1)により発表されたphotorefraction法は,精度面での問題はあるが,この目的に適した優れた方法と考えられる.
 我々は,先に,2方向の屈折状態を同時に知ることのできるphotorefraction用撮影装置(図1)を試作し,実際に3歳児健診の場に導入して,その有用性を報告した2,3).その際に,現場で直ちにデータ処理ができる必要性を感じ,今回,写真撮影法にかえて,ビデオカメラを用いる方法を試みたので,その結果を報告する.

硝子体出血が極めて少なかった視神経乳頭離断の1症例

著者: 関根美穂 ,   対馬敬子

ページ範囲:P.1010 - P.1011

 緒言 視神経乳頭離断は本来稀な眼外傷の一つである.特に硝子体出血を伴わないものは,極めて稀である.今回我々はその1症例を経験したので報告する.

瞳孔緊張症長期観察例の対光反応の分析

著者: 中島正之 ,   菅沢淳 ,   岩崎義弘 ,   内海隆

ページ範囲:P.1012 - P.1013

 緒言 我々は第33回日本臨床眼科学会において,瞳孔緊張症(以下本症と略す)の対光反応の分析について報告1)し,本症の対光反応は副交感神経刺激型(cholinergic pattern)を呈し,対光反応における縮瞳量が少ないことから,本症は神経麻痺の要素に自己のアセチルコリンに対する過敏性が加わったものと考按した.また,本症の診断には0.0313(2-5)%塩酸ピロカルピン液(以下PLと略す)2回点眼による反応を検査する方法が有用で,瞳孔の変動は面積でもってとらえることが必要であると結論づけた.今回,本症の多数例および2年以上長期観察した症例について対光反応,ならびに0.0313%PL点眼による影響を再検討したところ,興味ある知見を得たのでここに報告する.

巨大な前部眼窩異物の1例

著者: 蓮沼敏行 ,   篠塚昌述 ,   鈴木隆夫

ページ範囲:P.1014 - P.1015

 緒言 巨大な眼窩異物は,眼球あるいは眼窩骨壁を破壊することが多い.一方,骨壁や眼球を破壊せずに眼窩内に止まっているのは,一般に小さい異物である.今回我々は,巨大な眼窩内異物でありながら,骨壁を破壊せず,眼球の前方に止まっていた例を経験した.

眼内鉄片異物の予後について

著者: 清原尚 ,   岩井周 ,   葛西浩 ,   崎元卓

ページ範囲:P.1016 - P.1017

 緒言 眼外傷の中でも眼内に飛入した鉄片異物に対する治療は,まず異物を確認し,次により少ない手術侵襲で摘出するのが重要である.異物の飛入方向を確認したら,その停止部位を確かめるためにレントゲン撮影などで第2段階への診断へと進むことになる.ところが,経結膜より眼内に飛入し,毛様体部に停止した異物の場合は,結膜創傷部位が閉鎖されるためにわかりにくくなる事もあり,時間がたつにつれて見逃すことが多い.ましてや,レントゲン撮影設備をもたない小規模な眼科施設では,その危険性がより大きくなる.今回,当科における過去3年間の眼内異物の症例について,その飛入方向と,停止部位について調べた.特に,異物が経結膜より眼内に侵入し,毛様体部に停止して1年11カ月間摘出されず放置され,眼球鉄錆症に至った症例については,角膜移植時に入手した角膜試料について光顕的,電顕的に検索し鉄錆が実質線維芽細胞等に取り込まれ,変性していく像など興味ある所見が得られた.

ムービングトポグラフィーの開発と臨床応用—第2世代の動的脳電位図法

著者: 筒井純 ,   大西徹 ,   深井小久子 ,   木村久 ,   正城良樹 ,   松田盈子

ページ範囲:P.1018 - P.1019

 緒言 動的脳電位図法が眼科領域にとり入れられ(Lehmann,筒井),視覚や眼球運動の誘発電位が流れとして経時的に観察することが可能になった.しかし動的表現をするためには,2次元脳電位図を経時的に1コマずつ撮影してアニメーション映画を作製しなければならなかった.そのためには多くの日時,人手,経費を要したが,動画による観察は今までに知られていなかった多くの事実を発掘した.
 そこで動画表現を迅速かつ容易にするために,我々は日本電気三栄に迅速ムービングトポグラフィーシステムの開発を依頼し,装置とコンピュータープログラムの改良を重ね,ほぼ満足に臨床に応用できる装置に達した.初期の動的脳電位図装置を第一世代とすれば本装置は第2世代ということができ,動画作製に要する時間は2週間から10分間に短縮された.本論文では,本装置の大要と臨床応用の基本について述べる.

連載 眼科図譜・354

サイトメガロウイルスによると思われるぶどう膜炎の1例

著者: 丹羽美佳 ,   原田敬志 ,   伊藤由美子 ,   粟屋忍 ,   清水一之

ページ範囲:P.894 - P.895

 緒言 成人のサイトメガロウイルスによるぶどう膜炎は,1959年にFoster1)が,本邦では,1970年稲原ら2)が報告して以来,近年,臓器移植あるいは免疫抑制剤の長期投与などの普及に伴い,生体防御機構の低下を来した患者に,いわゆる日和見感染としての成人型サイトメガロウイルス性ぶどう膜炎が報告されるようになってきた.今回著者らは,ホジキン病の経過中にサイトメガロウイルスによると思われるぶどう膜炎を観察したので報告する.

今月の話題

ヤグレーザーによる後発白内障切開術

著者: 田中隆行

ページ範囲:P.897 - P.901

 ヤグレーザーを使用することで,後発白内障をはるかに正確に,安全に,短時間で治療できるようになった.また機種も多く開発され、レーザー後発白内障切開術は一見確立したかのごとき印象である.しかし,より正確で安全な方法と長期予後については、これからの問題といえる.

眼の組織・病理アトラス・10

角膜上皮層

著者: 猪俣孟 ,   岩崎雅行

ページ範囲:P.1022 - P.1023

 角膜の上皮層は表層外胚葉に由来する5〜7層の上皮性細胞からなる.形態学的に,基底細胞,翼細胞,扁平(表層)細胞の3種類が区別されているが,もとは1種類の細胞で,基底細胞がその基本形である.基底細胞が上皮層の基底部で分裂増殖し(図1),古くなった細胞は徐々に表層に移動する.細胞の移動に伴って形態が変化するので,それに応じて,それぞれ別名がつけられている.基底細胞は1層,翼細胞は2,3層,扁平細胞は2,3層からなる(図2).
 基底細胞は立方形で,細胞の先端部には微絨毛がみられる.隣接する基底細胞相互間に多数の接着斑(デスモソーム)を形成して接合している.細胞内には細胞の骨格となる細糸があり,それが集って束をなす張原線維が接着斑の部位に集っている.細胞の基底部は半接着斑を形成し,基底板を介してボーマン層に接着している.細胞どうしの間に形成される接着斑は,向い合った細胞のそれぞれの半接着斑が接着して一つの接着斑をつくる(図3).基底細胞の細胞間には,ごく少数のリンパ球や角膜知覚神経として三叉神経の末端が分布している.

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第41回日本臨床眼科学会総会/総会プログラム

ページ範囲:P.954 - P.965

原著論文の書き方について

ページ範囲:P.1054 - P.1054

論文を書く上で一番大切なことは,何故この論文を書くに至ったのかという理由がはっきり示されることと,この研究によって新しくわかつた知識は何であるかということを,はっきりと示すことであろうと思います。
以下,具体的に順を追つて述べてみたいと思います。

最新海外文献情報

緑内障,他

著者: 難波克彦

ページ範囲:P.966 - P.967

Caprioli J et al : Patterns of early visual field loss in glaucoma. Am J Ophthalmol 103 : 512-517, 1987
 初期緑内障性視野欠損をオクトパス30-2により,mean defect (MD)とloss variance (LV)を指標としてdiffuse depression (MD>3.0 dB,LV<10.0 dB2)とlocalized scotoma (MD≦3.0dB, LV≧20.0 dB2)に分類し,眼圧,Rim面積との関係についてみた.眼圧はdiffuse depression群の方がlocalized scotoma群に比して有意に高く,Rim面積もdiffuse depression群に有意に大きく,これは主として耳側Rim面積がlocalizedscotoma群で狭いためであった.視野感度のdif-fuse depressionは眼圧依存性で,主としてびまん性神経節細胞の機能不全により,陥凹はわずかに同心円状に拡大する.localized scotomaは眼圧に関係なく,局所の神経節細胞の死滅によるもので,耳側Rimの消耗を伴う.緑内障患者には,この二つのタイプの視野異常が同時にみられることが多いが,diffuse depressionが先行するものが多く,このことから緑内障で器質的変化がみられる以前に,心理物理的検査で異常がみられる現象が説明できる.

文庫の窓から

眼科錦嚢続眼科錦嚢(1)

著者: 中泉行信 ,   中泉行史 ,   斎藤仁男

ページ範囲:P.1020 - P.1021

 日本の眼科は和蘭眼科書の反訳,ことに「眼科新書」の訳述刊行(杉田立卿訳述,文化12年刊)を契機に急速な蘭法化が進んだが,さらにその精確なことが認識され,蘭医が次々に渡来するにおよんで,眼科手術等が実地に行われるようになると,各地に蘭法眼科,漢蘭折衷眼科が起こり,日本の眼科の洋法化が拡まっていった.文政から天保年間にかけて漢蘭折衷眼科の説と術とを本格的に公示して著わされたのが本庄普一著の「眼科錦嚢」(4巻)と「続眼科錦嚢」(2巻)である.
 「眼科錦嚢」は和漢蘭すなわち日本,中華,和蘭の各書を引證し,萃を抜き衷を折り詳かに薬性を説き,精しく病源を論じ,治療の謬誤を辨破し,方法の禁秘を具載したもので,また,「続眼科錦嚢」は「眼科錦嚢」に漏れた奇病難治の証を具載して其治療法術を考究し,本庄普一門中が工夫,新製して用いた針刀の類一つ一つを図で示し秘蘊を著したものといわれ,この正続眼科錦嚢はいわば眼科治療術を得る最も捷径な眼科書と評価された.

臨床報告

結膜ヘルペスと考えられる7例

著者: 近江源次郎 ,   下村嘉一 ,   井上幸次 ,   凡長春 ,   渡辺仁 ,   松田司 ,   濱野孝 ,   真鍋禮三

ページ範囲:P.1025 - P.1027

 過去3年間に,阪大眼科で単純ヘルペスウイルスⅠ型(HSV−1)が原因となって結膜に地図状潰瘍を呈したと考えられる結膜ヘルペス7例について検討した.
 7例中5例(71%)(うち4例は,ステロイド局所投与中)は実質型角膜ヘルペス治療中および経過観察中に,残り2例(29%)は上皮型角膜ヘルペス治療中および角膜移植術後の経過観察中に結膜ヘルペスが発症した.1例にHSV−1を同定した.ゾビラツクス眼軟膏® (ACV-V)の投与中であったのは4例(57%)で,そのうち3例は点入回数を増やすことで治癒した.残り3例(43%)はACV-Vまたは,IDUの頻回点眼で治癒した.

眼内レンズ二次移植術における屈折値を用いたレンズ度数決定法

著者: 大路正人 ,   近江源次郎 ,   切通彰 ,   木下茂 ,   柏木豊彦

ページ範囲:P.1029 - P.1032

 無水晶体眼に対する眼内レンズ二次移植術において,他覚的屈折測定値を用いた方法(2種類)を含む5種類の眼内レンズパワー決定方法(A群:定数法,B群:RTEC (Ray TracingError Correcting method)-refraction法,C群:SRK (Sanders-Retzlaff-Kraff)式,D群:Bink-horst式,E群:RTEC法)の精度を比較検討した.対象は前房レンズ(NOVA, Cooper-Vision社)を二次移植した無水晶体眼9例9眼である.眼内レンズパワーの誤差の平均値および標準偏差は,A群:+0.03±0.73ディオプター(D),B群:-0,37±0.71D,C群:-0.51±0.74D,D群:-1.49±0.73D,E群:-0,69±0.72Dであった(但し,+は術後に遠視の状態を意味する).誤差の平均値および標準偏差においては5群の間に有為な差は認められなかった.今回の結果から無水晶体眼に対する眼内レンズ二次移植術における眼内レンズパワーの決定方法として,他覚的屈折値を用いる方法(以下,レフ法)は眼軸長を用いる方法と比較して遜色なく,臨床的に使用しえると考えられた.眼軸長と屈折値という二つの違ったデータをもとに眼内レンズパワー決定を行えば,誤差をより小さくできる可能性があり,臨床的にも両者を使用すべきであると考えられた.

有茎結膜被覆術が奏功した角膜辺縁溝形成の1例

著者: 松嶋三夫

ページ範囲:P.1033 - P.1036

 慢性関節リウマチを有する78歳の女性の両眼のmarginal furrowsに続発した片眼角膜穿孔の1例を報告した.
 Marginal furrowsの名称は角膜周辺部の一部あるいは全周が菲薄化した結果,角膜辺縁に沿って溝形成が生じることから呼ばれている.根治的な治療方法がないとされており,本症例においても保存療法と免疫抑制剤(cyclophosphamide)の使用により寛解が得られていたが,ステロイド剤併用により角膜穿孔を来した.これに対し有茎結膜被覆術を施行し,角膜穿孔の治癒だけでなくmarginal furrowsにも改善が認められた.重症例に対しては輪部帯状結膜除去を単独で行うよりも,輪部帯状結膜除去を併用した有茎結膜被覆術の方が有効であると考えられた.

網膜分枝静脈閉塞症に続発した網膜裂孔と裂孔原性網膜剥離

著者: 越生晶 ,   浅井源之 ,   宮谷寿史 ,   谷口康子

ページ範囲:P.1037 - P.1044

 網膜分枝静脈閉塞症の晩期合併症として発生した網膜裂孔と裂孔原性網膜剥離の9例9眼について検討した.この合併症は分枝静脈閉塞症の4%にみられ,いずれも陳旧性の分枝静脈閉塞症に合併したものであった.網膜裂孔はすべて眼底の中間部に発生し,その成因は,円孔と楕円孔には網膜の虚血が,細隙状および馬蹄型裂孔にはそのほかに硝子体の牽引も関与していた.治療には,裂孔だけの例や網膜剥離が裂孔周囲にのみ限局している例は光凝固が有効で,高度な網膜剥離例ではscleral buckling法がよく,著明な硝子体出血を伴わない限り硝子体手術の適応はない.また無血管野と新生血管に対し光凝固を加えておくのがよい.予後は良好である.網膜の虚血が著しい分枝静脈閉塞症は裂孔が形成される前に光凝固で予防しておく必要がある.

角膜内皮細胞に高度の形態異常を認めたハードコンタクトレンズ長期装用の2症例

著者: 永岡尚志 ,   木村亘 ,   木村徹 ,   岡野智文 ,   大原国俊

ページ範囲:P.1045 - P.1048

 約20年のハードコンタクトレンズ装用者2例(38歳男性と56歳女性)に認めた角膜内皮細胞形態の異常を報告した.平均細胞面積(μm2,mean±SD),変動係数(CV:SD/mean),六角形細胞頻度(%)は,第1例右眼で565±344μm2,0.59,33.5%,左眼で543±227μm2,0.51,33.3%を示し,第2例右眼で479±232μm2,0.49,33.3%,左眼で356±168μm2,0.47,28.5%であり,症例2左眼の平均細胞面積を除き,いずれも異常値と考えられた.ハードコンタクトレンズ長期装用により角膜内皮損傷が生じる可能性が考えられるので,コンタクトレンズ装用については角膜内皮形態の観察が必要と考えられた.

糖尿病性網膜症無血管野の網膜感度

著者: 井上正則 ,   横川浩己

ページ範囲:P.1049 - P.1052

(1)糖尿病性網膜症18眼において,螢光眼底造影検査で確認された後極部30度内の無血管野の網膜感度をオクトパス自動視野計31,32.F2プログラムを用いて検討した.
(2)無血管野は黄斑5度以内には非常に少なく,5度から15度,15度から30度耳側,同鼻側の順に多く認められた.
(3)15度以内では網膜感度低下と無血管野占有率との相関は低い.15度から30度耳側部では,網膜感度低下は無血管野占有率と良く相関したが,鼻側部では無血管野が多いにもかかわらずその感度低下は小さい.
(4)無血管野の網膜感度は種々の程度の低下が認められ,正常網膜との境界において比較的急峻に低下した.

基本情報

臨床眼科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1308

印刷版ISSN 0370-5579

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