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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科41巻8号

1987年08月発行

文献概要

臨床報告

有茎結膜被覆術が奏功した角膜辺縁溝形成の1例

著者: 松嶋三夫1

所属機関: 1マツシマ眼科クリニック

ページ範囲:P.1033 - P.1036

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 慢性関節リウマチを有する78歳の女性の両眼のmarginal furrowsに続発した片眼角膜穿孔の1例を報告した.
 Marginal furrowsの名称は角膜周辺部の一部あるいは全周が菲薄化した結果,角膜辺縁に沿って溝形成が生じることから呼ばれている.根治的な治療方法がないとされており,本症例においても保存療法と免疫抑制剤(cyclophosphamide)の使用により寛解が得られていたが,ステロイド剤併用により角膜穿孔を来した.これに対し有茎結膜被覆術を施行し,角膜穿孔の治癒だけでなくmarginal furrowsにも改善が認められた.重症例に対しては輪部帯状結膜除去を単独で行うよりも,輪部帯状結膜除去を併用した有茎結膜被覆術の方が有効であると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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