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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科42巻1号

1988年01月発行

臨床報告

角膜上皮移植(Keratoepithelioplasty)を行った4症例

著者: 広澤和代1 谷島輝雄2

所属機関: 1久我山病院 2東京大学

ページ範囲:P.17 - P.20

文献概要

 角膜上皮移植術(Keratoepithelioplasty)を施行した4症例の術後経過について観察した.アルカリ腐食の1例は,上皮の拒絶反応を来したがステロイド点眼にて回復し,2年後の現在もよい状態を保っている.再発性翼状片の症例では移植後に徐々に血管進入を来し翼状片が再発した.トラコーマ後の角膜白斑例と原疾患不明例では,術後,角膜の混濁と血管新生が生じ,視力は術前と変化がなかった.従来,全層あるいは表層角膜移植術が禁忌と考えられていた難治性角結膜疾患患者に対して角膜上皮移植術を行ったが,移植片間や移植片と母角膜間への血管進入を確実に防ぐ方法を確立することが本術式のこれからの課題である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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