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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科42巻1号

1988年01月発行

文献概要

臨床報告

結膜炎の抗クラミジア特異抗体の検討

著者: 青木功喜1 池田裕2

所属機関: 1青木眼科 2池田眼科

ページ範囲:P.39 - P.42

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 クラミジア感染の判定には,血清抗体の検出が最も感度が高い.クラミジア病原体の分離培養や抗原の検出は,種々の条件を満足しなければ陽性と出ず,たとえ陰性であってもクラミジア感染を否定できない.このため疫学的調査には,血清抗体の検出がきわめて優れている.
 感染症の特異抗体としてのIgG,IgM,IgAのうち,IgMはクラミジア眼感染症においては一般に陰性であり,診断的意義は低い.しかしIgG,IgA抗体価自体と時間的推移など条件を決めて利用すれば,その診断的応用も可能である.
 正常者とトラコーマ瘢痕期の患者群を対照として,クラミジア分離と抗原の検出と共に結膜炎患者のクラミジア特異抗体の検討を行い,単一血清抗体の診断条件をIgG 0.71(ELISA),160倍(FA),64倍(I-PA),IgAは16倍(I-PA)とした.なお血清採取が容易でない新生児や乳幼児では,涙液中のIgG (ELISA)が0.17以上では意義がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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