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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科42巻1号

1988年01月発行

臨床報告

YAGレーザー照射による前部硝子体切開が奏効した悪性緑内障の1例

著者: 高田百合子1 松村美代1 兜坂法文1 河野隆司1 井戸稚子1 後藤保郎1

所属機関: 1兵庫県立尼ケ崎病院眼科

ページ範囲:P.53 - P.55

文献概要

 白内障手術後に生じた悪性緑内障に対して,片眼を前部硝子体切除,他眼をYAGレーザーで治療した1例を経験した.
 YAGレーザー治療眼では,術前,細隙灯検査で前部硝子体の厚さがうすいことが確認されたので,レーザー照射が施行された.後嚢切開後,前部硝子体が切開されたところ,後部硝子体腔から房水が前房へ流出し,短時間のうちに深い前房が形成された.
 このようなYAGレーザー治療は,必ずしも全例に奏効するとはいえないが,手術的操作の複雑さがなく,外来で簡単に行うことができるため,今後,無水晶体眼の悪性緑内障に対して,手術的治療を行う前に試みるべき有用な方法であると思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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