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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科42巻10号

1988年10月発行

文献概要

臨床報告

硝子体手術のための照明用plugの考案

著者: 近藤義之1 高塚忠宏1

所属機関: 1虎の門病院眼科

ページ範囲:P.1151 - P.1154

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 硝子体手術において,眼内での双手操作bimanual techniqueを可能とするために,強膜に縫合固定し,助手がこれを操作する形式の眼内照明器具を試作した.ファイバーには,直径0.75mmのモノフィラメントファイバーを用い,その一端にinfusion cannulaと同形状の強膜縫合固定用の金属パイプを被せてあり,Illumination Plugと名付けた.
 この方法では,4か所に強膜切開を置くfour-port vitrectomyとなり,眼内観察用のコンタクトレンズも助手が保持することが困難なので,floating contact-lensと固定用のリングを使用する必要がある.このため,多少手技は煩雑となり,また眼球の可動制限を生じ易いという欠点があるが,糖尿病性網膜症における後極部に厚い増殖膜を有する症例や,血管に富む線維性血管膜の切断が必要な症例では,眼内双手操作を併用することにより,出血量を減少させ,医原性裂孔の発生を抑える効果が期待でき,有用な方法であると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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