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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科42巻10号

1988年10月発行

文献概要

臨床報告

骨髄移植後の移植片対宿主病の眼所見

著者: 加藤玲子1 上岡康雄2 花田良二3 山本圭子3

所属機関: 1東京慈恵会医科大学眼科 2埼玉県立小児医療センター眼科 3埼玉県立小児医療センター血液腫瘍科

ページ範囲:P.1171 - P.1174

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 骨髄移植を施行した12例の眼科的合併症について検討した結果,12例中6例に移植片対宿主病Graft-Versus-Host-Disease (GVHD)が発症し,そのうち2例に眼所見が認められた.症例1は乾性角結膜炎(KCS)とともに両側鼻涙管閉塞による慢性及び急性涙嚢炎が認められた.症例2は,急性GVHD期にherpes zosterによると思われる角膜炎を発症し,その後KCSが認められた.自験例及び文献的考察から骨髄移植後,高率に眼科的合併症が生じ,その主体はKCS及び感染症と考えられた.今後,増加することが予想される骨髄移植後症例に対して,これらの合併症の発症を念頭におき眼科的管理を行う必要があると思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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