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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科42巻10号

1988年10月発行

薬の臨床

原発開放隅角緑内障と高眼圧症に対する塩酸ジピベフリン点眼薬の薬効評価—β-ブロッカー点眼液との比較検討

著者: 東郁郎1 塩瀬芳彦2

所属機関: 1大阪医科大学眼科学教室 2愛知県総合保健センター視力診断部

ページ範囲:P.1187 - P.1191

文献概要

 用時溶解型の塩酸ジピベフリン点眼薬(DE-016)の原発開放隅角緑内障あるいは高眼圧症に対する臨床的有用性をより明確にするため,以前に実施した封筒法による市販の1.25%エピネフリン点眼液との比較試験の対象症例のうち,試験終了後にβ-ブロッカー点眼液が単独投与された症例について,0.04%DE-016または0.1%DE-016とβ-ブロッカー点眼液の眼圧下降効果の比較検討を行った.
 該当する症例は,0.04%DE-016投与群の30例56眼および0.1%DE-016投与群の28例54眼であった.
 眼圧下降効果については,0.04%DE-016および0.1%DE-016ともにそれぞれβ-ブロッカー点眼液(チモロール,カルテオロール,ベフノロール)との間に有意差を認めなかった.
 このような結果から,DE-016は緑内障治療薬として現在最も好まれて使用されているβ-ブロッカー点眼液に匹敵する眼圧下降効果を有する薬剤であることが示唆され,今後広く臨床に適用されることが期待される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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