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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科42巻11号

1988年11月発行

文献概要

臨床報告

網膜中心動脈閉塞症の病理組織学的研究

著者: 向野利寛1 魚住博彦1 中村孝一1 石橋達朗2

所属機関: 1産業医科大学眼科学教室 2九州大学眼科学教室

ページ範囲:P.1221 - P.1226

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 網膜中心動脈閉塞症発症1カ月後に虹彩ルベオージスをきたし,新生血管緑内障による眼痛のために摘出された2眼を光顕,電顕にて観察した.1)網膜中心動脈には強膜篩板の部位で血栓形成が観察された.2)血栓には主にフィブリンや血小板からなる新鮮な場合と膠原線維が主体の器質化した血栓の場合があった.3)網膜中心動脈の閉塞部位には血管の再疎通像が認められた.以上より,強膜篩板の部位において血栓形成により網膜中心動脈閉塞症が発生したと考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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