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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科42巻11号

1988年11月発行

文献概要

臨床報告

外眼筋の肥厚を伴った眼窩悪性リンパ腫

著者: 永田淳士1 追中松芳1 保手浜靖之1 赤水博史2

所属機関: 1広島赤十字病院眼科 2広島赤十字病院病理

ページ範囲:P.1269 - P.1272

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 右眼の眼瞼腫脹と眼球突出を繰り返し,眼窩CT検査にて外眼筋の肥厚を認めたが確定診断に至らず,全身悪性リンパ腫となって死亡した37歳の男性症例を報告した.
 眼窩CT所見では,右眼の外眼筋の肥厚と,眼窩内や眼球周囲に高吸収の軟部組織陰影がみられたが,明らかな腫瘤は認められなかったため,眼窩炎症性偽腫瘍の眼筋型や眼窩筋炎などの非特異的炎症性疾患を考えていたが,剖検時の病理組織学的検索により,悪性リンパ腫,免疫芽球型,形質細胞様と判明した.外眼筋は,両眼の四直筋全てに腫瘍細胞の浸潤を認め,著しく肥厚していた.
 悪性リンパ腫においても,その浸潤性進展から,外眼筋の肥厚を引き起こすこともあり,注意を要する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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