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連載 眼の組織・病理アトラス・26
網膜の基本構造
著者: 岩崎雅行1 猪俣孟1
所属機関: 1九州大学
ページ範囲:P.1304 - P.1305
文献購入ページに移動 網膜は眼球壁の最内層をなす厚さ0.1〜0.3mmの膜様組織で,内面は硝子体に,外面は脈絡膜に接する.後方は視神経乳頭で欠落し,前方は鋸状縁で毛様体上皮に移行する.広義の網膜は網膜盲部,つまり毛様体上皮(網膜毛様体部)と虹彩上皮(網膜虹彩部)を含み,その場合には鋸状縁より後方の部分は網膜視部と呼ばれる.網膜(網膜視部)を2つに分けると,内層の感覚網膜sensoryretina (または神経網膜neural retina)と,外層の網膜色素上皮retinal pigment epitheliumとに大別される.前者は眼杯内板から発生し,透明で網膜の厚さの大部分を占める.後者は色素を持った単層立方上皮で,眼杯外板由来である.
感覚網膜は光学顕微鏡所見より9層が区別され,網膜色素上皮を加えて全部で10層が数えられる.網膜構成細胞の核が集まる顆粒状の層(脳の灰白質に相当する)が4層と,それらの細胞の突起からなる網状あるいは線維状の4つの層(脳の白質に相当する)が交互に重なり,それに光学顕微鏡で膜様にみえる2つの境界膜が識別される.外層から網膜色素上皮,杆体錐体層rod and conelayer,外境界膜outer limiting membrane,外顆粒層outer nuclear layer,外網状層outer plex-iform layer,内顆粒層inner nuclear layer,内網状層inner plexiform layer,神経筋細胞層gan-g1ion cell layer,神経線維層nerve fiber layer,内境界膜inner limiting membraneである(図1).
感覚網膜は光学顕微鏡所見より9層が区別され,網膜色素上皮を加えて全部で10層が数えられる.網膜構成細胞の核が集まる顆粒状の層(脳の灰白質に相当する)が4層と,それらの細胞の突起からなる網状あるいは線維状の4つの層(脳の白質に相当する)が交互に重なり,それに光学顕微鏡で膜様にみえる2つの境界膜が識別される.外層から網膜色素上皮,杆体錐体層rod and conelayer,外境界膜outer limiting membrane,外顆粒層outer nuclear layer,外網状層outer plex-iform layer,内顆粒層inner nuclear layer,内網状層inner plexiform layer,神経筋細胞層gan-g1ion cell layer,神経線維層nerve fiber layer,内境界膜inner limiting membraneである(図1).
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