icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科42巻12号

1988年12月発行

文献概要

臨床報告

Kniest Dysplasiaの1例

著者: 大野敦史1 萬代宏1 松尾信彦1 中山正2

所属機関: 1岡山大学医学部眼科 2岡山赤十字病院眼科

ページ範囲:P.1387 - P.1391

文献購入ページに移動
 多彩な眼合併症を有する7歳男児のKniest dysplasiaの1例を報告した.
 全身的には低身長,独得の顔貌,胸椎後轡と腰椎前轡,肘,膝,足の関節の膨隆と強直,口蓋裂,難聴,中耳炎が認められた.眼科所見では視力は右0.3,左0.02で,両眼水晶体が下方へ偏位し,赤道部と後嚢下に水晶体混濁が認められた.また,硝子体変性,豹紋状眼底,網膜格子状変性がみられ,眼軸長は右28.93mm,左28.95mmと著明に長く,ERGは両眼ともsubnormalであった.7歳の時左眼水晶体摘出術を行い,術後視力0.3を得た.
 Kniest dysplasiaはまれな骨系統疾患であるが,視機能を障害しうる多彩な眼合併症を伴うので,できる限り早期から眼科的精査を行い,より良い視機能の獲得と保持に努める必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら