icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科42巻2号

1988年02月発行

文献概要

連載 眼の組織・病理アトラス・16

虹彩の構造

著者: 岩崎雅行1 猪俣孟1

所属機関: 1九州大学

ページ範囲:P.176 - P.177

文献購入ページに移動
 虹彩irisは,毛様体の前端から水晶体の前面に伸びる直径12mmの膜状の組織で,眼房を前房と後房とに分ける.ぶどう膜の最も前方を占め,血管と色素に富む.瞳孔pupilは虹彩のほぼ中央部にある円形の開口部で,カメラの絞り孔に相当する.虹彩は,房水産生や房水流出にも一部関与しているといわれる.
 虹彩の表面には,虹彩紋理と呼ばれる隆起や溝,小窩などが多数存在する.瞳孔縁から1.5〜3mmの虹彩前面に捲縮輪という不規則な輪状隆起があり,それより瞳孔側を小虹彩輪,毛様体側を大虹彩輪と呼ぶ.小虹彩輪には放射状の,大虹彩輪には輪状の紋理が多い(図1).虹彩裏面は比較的なめらかだが,周辺部には規則的で細かい輪状溝が見られる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?