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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科42巻4号

1988年04月発行

連載 眼科図譜・262

網膜前増殖膜の実体顕微鏡的特徴

著者: 岡田守生1 松村美代2 荻野誠周3

所属機関: 1京都大学 2兵庫県立尼崎病院 3愛知医科大学

ページ範囲:P.316 - P.317

文献概要

 硝子体手術の進歩に伴い,増殖性眼内病変(特発性黄斑上膜,黄斑部皺襞形成症,増殖性硝子体網膜症,増殖性糖尿病性網膜症)の増殖組織の研究が進んでいるが,組織が細小であったり,切除時にばらばらになって採れたりするために,試料は微量で,顕微鏡的な観察がようやくであることが多い.しかし,増殖組織の全体像としての把握は,臨床的にも研究の面からも重要である.手術に際して,できるだけ一塊として増殖膜を切除し,実体顕微鏡で観察することにより,原疾患によってmacroscopicに見ても増殖膜の性質に特徴が見いだせる.
 Macroscopicな観察では,1)増殖組織の厚み,2)細胞が多いか,線維等の細胞外成分が多いか,3)色素の含有量,4)血管の有無とその分布状態がよい指標となる.本シリーズを3回に分け,今回は網膜前増殖膜の特徴を述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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