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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科42巻4号

1988年04月発行

文献概要

特集 第41回日本臨床眼科学会講演集 (3) 学会原著

嚢胞状黄斑部浮腫に対する高気圧酸素治療法

著者: 小椋祐一郎1 上野聡樹1 本田孔士1

所属機関: 1京都大学

ページ範囲:P.351 - P.354

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 網膜分枝静脈閉塞症に合併した嚢胞状黄斑部浮腫5症例に対して高気圧酸素治療を施行した.2ないし3週間の高気圧酸素治療により,5例全例に視力および静的視野閾値の改善が認められた.改善した視機能は治療を中止しても,良好なまま維持される傾向を示した.その奏効機序としては,網膜血管外漏出の減少,好気性代謝の活性化による網膜細胞の賦活,化学伝達物質の阻害などが推測されたが,詳細は不明であった.今後,より長期的な経過観察を要するが,高気圧酸素治療法は嚢胞状黄斑部浮腫に対する視機能改善の方法として有効な治療手段であると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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