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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科42巻4号

1988年04月発行

文献概要

特集 第41回日本臨床眼科学会講演集 (3) 学会原著

Posner-Schlossman症候群における血液房水柵の変化について

著者: 湯口琢磨1 海谷忠良1 健石忠彦1 永井重夫1 守田潔1 青沼秀実1 岡本茂1

所属機関: 1聖隷浜松病院

ページ範囲:P.359 - P.363

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 Posner-Schlossman症候群の患者12名に対し,寛解期における患眼の血液房水柵の修復を調べる目的で,前眼部フルオロフォトメトリーを施行した.その内10名に対して,螢光虹彩撮影を行った.寛解期における前房内螢光値は,健眼に比べ患眼で,有意に高値を示した(p<0.005).しかし,6〜18カ月に及ぶ観察中,4例に血液房水柵の修復を認め,そのいずれもが若年者であった.螢光虹彩撮影では,患眼の80%,健眼の50%に漏出を認め,健眼に比べ患眼での漏出が顕著な例が多かった.若年者では漏出の程度は軽微であった.
 以上より,Posner-Schlossman症候群の患眼での血液房水柵は,特に若年者で,修復されうることが示唆された.血液房水柵の異常の検出には,前眼部フルオロフォトメトリーと螢光虹彩撮影とが有用である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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