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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科42巻4号

1988年04月発行

特集 第41回日本臨床眼科学会講演集 (3)

学会原著

高度の視神経乳頭陥凹を有する緑内障の視野欠損に影響する諸要素

著者: 森秀夫1 岡田守生1 中野徹1 石郷岡均1 松村美代2 千原悦夫3 本田孔士1

所属機関: 1京都大学 2兵庫県立尼崎病院 3宮崎医科大学

ページ範囲:P.369 - P.372

文献概要

 性別,年齢,眼圧コントロール,手術歴等が,0.8以上の陥凹/乳頭径比を持つ開放隅角緑内障眼の視野欠損に影響するか否かを検討した.視野の評価はゴールドマン視野計のV-4,I-4のイソプターの面積の実測値で行った.有意に視野の保存が良かったのは,女性の群と眼圧コントロール良好群(常時20mmHg以下)であった.その他の要素には統計学的有意差はなかった.また,V-4イソプターが1/2以上保存されている群は,保存されていない群に比較して,経過観察中の最高眼圧が有意に低かったが,最低眼圧は両者の間に差は無かった.高度な乳頭陥凹を持つ症例の視野の保存には,良好な眼圧を常に維持することが重要であり,手術を施行する場合には,トラベクロトミーが適当と思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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