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特集 第41回日本臨床眼科学会講演集 (3)
学術展示
文献概要
緒言 Fabry病は,X染色体上の劣性遺伝子に支配されるα-galactosidase欠損症で,ceramide trihex-osideおよびceramide dihexosideが体内の各組織に蓄積することにより,種々の症状を呈する.全身的には,被角血管腫,四肢疼痛発作,無汗症,心・腎機能障害などがあり,眼科的には,角膜渦状混濁,結膜・網膜血管の蛇行などがある.本症は欧米では300例の報告がみられるが,日本における文献上確実例は約40家系を数えるのみである1〜3).今回,α-galactosidaseの欠損および病理学的検索により完全型のFabry病と診断された一家系6名を経験したので報告する.
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