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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科42巻4号

1988年04月発行

文献概要

臨床報告

眼内レンズ挿入術後炎症に対するインドメタシン点眼の功罪

著者: 宮谷博史1 草田英嗣1 初田高明1

所属機関: 1京都第二赤十字病院

ページ範囲:P.419 - P.423

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 眼内レンズ(IOL)挿入術後の合併症の一つであるフィブリン析出に対し,インドメタシン点眼(インドメロール®)を使用し,その効果および副作用について検討を行った.症例は白内障患者432名(534眼)で,そのうちIOL挿入患者は246名(347眼)であった.IOL挿入例では,インドメタシン点眼使用前のフィブリン析出率69%に対し,使用後は6%と著減し,その有効性を認めた(p<0.05).しかし,filtering blebやwound leakageを起こした症例があり,創傷治癒遅延を惹起する可能性が示唆された.また,角膜上皮障害を起こした症例も4眼経験した.インドメタシン点眼中止と共に軽快したことより,その関与が疑われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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