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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科42巻4号

1988年04月発行

文献概要

臨床報告

両眼性に広範囲に無血管野を認めた再発性硝子体出血の1例

著者: 川村洋行1 永島保男1 上野眞1

所属機関: 1浜松医科大学

ページ範囲:P.433 - P.436

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 再発性硝子体出血を来し,眼底検査にて両眼性に周辺部網膜に広範囲に無血管野を認めた1例を報告した.
 症例 は33歳女性で,矯正視力右1.2左1.0,眼圧正常,前房,硝子体中には炎症所見を認めなかった.検眼鏡的に左眼硝子体出血,乳頭上新生血管を認めたが,網膜滲出斑は認めなかった.螢光眼底造影にて,両眼乳頭上新生血管,左眼周辺部網膜の新生血管,両眼周辺部網膜の広範な無血管野を認めた.網膜電位図ではb/a比1.0以上,律動様小波の減弱がみられた.両上肢血圧は正常で左右差なく,血液検査等の全身検査では特に異常はみられなかった.アルゴンレーザー光凝固を施行したが,約6カ月間の経過観察では著変は認められなかった.
 現在までに類似の報告は6例のみであり,本症例の6カ月間の経過と非炎症性Eales病との関連につき考察を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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