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特集 第41回日本臨床眼科学会講演集 (4) 学会原著
ベーチェット病のシクロスポリン療法について プロモクリプチン併用の試み
著者: 板東康晴1 松田聡1 小木曽正博1 藤田善史1 三村康男1
所属機関: 1徳島大学眼科
ページ範囲:P.495 - P.498
文献購入ページに移動シクロスポリンは投与を継続できた9例のうち7例の眼病変に対して有効であった.また,減量あるいは中断時に眼発作を生じた例が7例,眼外症状が悪化した例が2例あった.副作用として4例に血清クロアチニンの上昇,2例に肝機能の一過性の異常,8例に軽症の消化管症状,1例に高血圧,3例に多毛を認めた.プロモクリプチン併用により1例でシクロスポリン減量が容易になった.
シクロスポリンは難治性の眼病変に対して有効であるが,副作用や減量時の眼発作が問題と考えられ,慎重に投与されるべきである.
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