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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科42巻7号

1988年07月発行

文献概要

連載 眼科図譜・265

著明な網膜の浮腫状混濁をきたした中心性漿液性網膜症の1例

著者: 山本千加子1 岡見豊一1 上原雅美1

所属機関: 1松下記念病院眼科

ページ範囲:P.756 - P.757

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 中心性漿液性網膜症(central serous retinopathy以下CSRと略す)は,一般には予後良好な疾患であり,網膜剥離も光凝固や自然緩解により消褪し,高度の視力障害を残さずに治癒することがほとんどである.それは何らかの原因で網膜色素上皮の関門機能が障害され,網膜下に脈絡膜血管由来の漏出液が貯留することにより発症しても,その治癒過程で網膜実質はそれほど影響をうけないためである.しかし,CSRの経過中に,網膜実質あるいは網膜下に黄白色斑を認めたとの報告もある1〜3)
 今回,われわれは,典型的なCSRで発症し,経過中に網膜剥離の消褪とほぼ時期を一致して,網膜実質内に黄白色滲出斑を生じ,高度の視力低下をきたした症例を経験したのでここに報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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