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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科42巻7号

1988年07月発行

文献概要

連載 眼の組織・病理アトラス・21

脈絡膜毛細管板

著者: 岩崎雅行1 猪俣孟1

所属機関: 1九州大学

ページ範囲:P.760 - P.761

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 脈絡膜毛細管板choriocapillarisは厚さ数μm,幅10-20μmの扁平な毛細血管が単一平面内に密集して血管網を形成しブルッフ膜を介して網膜色素上皮の直下に密着したもので,きわめて平板的な血管網であることからこの名称がある.毛細管板は他の毛細血管に比べて血流速度はかなり高いといわれ,網膜にとって強力な栄養槽であるとともに,網膜で発生した熱を持ち去る一種のラジエーターとして働くと考えられる.
 毛細管板は周辺部では扁平な毛細血管が平面的に集合したようにみえるが,後極に近づくにつれて血管の間隙が狭くなって,毛細管板の大部分を管腔が占めるようになる.黄斑部では連続した1枚の広い平板状の血管槽のところどころに中隔があるような形態となっている(図1).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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