文献詳細
特集 第41回日本臨床眼科学会講演集 (6)
学会原著
各種眼疾患における眼内液ヘルペス群ウイルス抗体価および抗体率の検索 眼内ウイルス感染の診断指標として
著者: 沖津由子1
所属機関: 1東京医科大学眼科学教室
ページ範囲:P.801 - P.805
文献概要
1.Q値1未満の症例では,眼内ウイルス感染の可能性は極めて低いと思われた.
2.Q値1以上6未満の症例のうち,眼内液抗体価低値(FAにて10倍)の場合は,眼内ウイルス感染の可能性は低いと思われた.
3.Q値1以上6未満の症例のうち,眼内液抗体価高値(FAにて40倍以上)であっても血清抗体価が高値のためにQ値が比較的低値をとる症例や,発症ごく早期の症例では,眼内ウイルス感染を疑い,さらにウイルス学的検索が必要と思われた.
4.Q値6以上の症例では,新鮮例,陳旧例をとわず,眼内ウイルス感染の可能性が極めて高いと思われた.
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