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特集 第41回日本臨床眼科学会講演集 (6) 学会原著
左右眼で重症度の著しく異なったAxenfeld-Rieger syndromeの1例
著者: 田村充弘1 中塚和夫1 岩元義信2 松鵜嘉文
所属機関: 1大分医科大学眼科学講座 2大分県立病院
ページ範囲:P.819 - P.822
文献購入ページに移動症例 は16歳の女性で,前方偏位し突出したシュワルベ線,虹彩実質の萎縮が両眼に認められた.隅角では右眼にはシュワルベ線に達するirisstrandが全周に認められたが,左眼ではirisstrandはほとんど認められなかった.しかし右眼の眼圧上昇は軽度であったのに対し,左眼では著明な眼圧上昇とそれによる重篤な視機能障害が認められた.薬物療法による左眼の眼圧コントロールが困難なためtrabeculectomyを行った.
左眼隅角部の病理組織学的所見として,シュレム管の欠如,著明な線維柱帯の低形成が認められた.
以上の所見より,本症の緑内障合併機序として隅角形成不全が強く示唆された.
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