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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科42巻7号

1988年07月発行

文献概要

特集 第41回日本臨床眼科学会講演集 (6) 学会原著

新しい筋移動術の検討

著者: 西田保裕1 稲富昭太1

所属機関: 1滋賀医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.823 - P.826

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(1)新しい筋移動術を考案し,筋のトーヌスがほとんど消失している外転神経麻痺患者5例7眼に行い,1眼あたり平均23±6.2度と良好な眼位改善が得られた.
(2)手術を行うにあたって,拮抗筋の拘縮が強い場合は,術前処置として拘縮の軽減を目的とした拮抗筋の伸展,すなわち筋マッサージの併用が必要と考えられた.
(3)術後前毛様動脈損傷による前眼部虚血など,重篤な合併症は見られず,上下ひきも良好に保たれた.
(4)この術式はJensen法と同様,移動筋を切腱する必要がなく,さらには麻痺筋に何ら操作を加えることなしに上下直筋のみを二分し,麻痺側の強膜に縫着するだけでよい極めて安全な術式と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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