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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科42巻7号

1988年07月発行

文献概要

特集 第41回日本臨床眼科学会講演集 (6) 学会原著

Hidden choroidal neovascular membranesにおける赤外螢光眼底造影法の診断的価値

著者: 林一彦1 長谷川豊2 所敬2 田澤豊3

所属機関: 1岩手県立花巻厚生病院眼科 2東京医科歯科大学眼科 3岩手医科大学眼科 4ゲント大学眼科

ページ範囲:P.827 - P.829

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 赤外螢光眼底造影法が,眼底検査および螢光眼底検査では確認困難な新生血管,いわゆるhidden choroidal neovascular membranesの存在を,明らかにすることができるか否かについて検討を加えた.螢光所見上,notch sign (Gass1984)がみられ,その部位に新生血管の存在が疑われた3症例3眼と,出血,滲出斑,網膜色素上皮などに覆われ,新生血管の存在部位不明な9症例9眼の老人性円盤状黄斑変性症に,ビデオシステムによる赤外螢光造影を施行した.対象とした12症例12眼すべてに,赤外螢光所見上,脈絡膜異常血管陰影と色素漏出を特徴とする新生血管が病変内に観察された.
 赤外螢光眼底造影法は,hidden choroidalneovascular membranesを検索できる唯一の方法であり,老人性円盤状黄斑変性症の診断には,欠くことのできない検査法である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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