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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科42巻7号

1988年07月発行

文献概要

臨床報告

翼状片による角膜形状の変化

著者: 近江源次郎1 大路正人1 切通彰1 木下茂1

所属機関: 1大阪労災病院眼科

ページ範囲:P.875 - P.878

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 角膜形状に変化を来す疾患として翼状片(21名23眼)を取り上げ,術前および術後の角膜形状変化をフォトケラトスコープを用いて検討した.その結果,翼状片の大きさと角膜直乱視の間には正の相関が存在し,相関係数はr=0.764(n=23)であった.また正常者の範囲外と考えられる3D以上の角膜直乱視の発生は,翼状片の大きさが角膜横径の0.26以上の症例で認められた.この角膜乱視は四方向のうち翼状片側(鼻側)の角膜曲率半径のみが扁平化することにより生じていた.翼状片単純切除により翼状片側(鼻側)の角膜扁平化が解除され,術前2.8±2.1Dの角膜直乱視が術後0.3±0.8Dに減少した.術後,裸眼視力の改善が13眼(57%)に認められた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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