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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科42巻8号

1988年08月発行

文献概要

臨床報告

除草剤グラモキソン®(パラコート)による眼障害

著者: 浅井源之1 谷口康子1 宮谷寿史1 越生晶1 本江昭夫2

所属機関: 1厚生連高岡病院眼科 2帯広畜産大学

ページ範囲:P.1003 - P.1006

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 グラモキソン® による眼障害を生じた14例14眼について報告した.原液を稀釈中にその飛沫が入った例が多く,受傷後,眼症状や眼所見が極期に達するまでに数日を要する点に特徴があった.受傷後早期には瞼結膜と球結膜の充血のみがみられても,数日して結膜の偽膜形成,角膜の浮腫と浸潤を伴うびまん性表層角膜炎,上皮剥離およびデスメ膜皺襞形成,さらには虹彩炎などを生じた例が多かった.
 全例とも抗生物質点眼とステロイド点眼により受傷後平均25.4日で瘢痕を残さずに治癒し,予後良好であったが,保護眼鏡の使用で受傷を予防することが重要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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