icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科42巻9号

1988年09月発行

文献概要

臨床報告

開放隅角緑内障の黄斑部視野

著者: 山上淳吉1 新家真2 山本哲也3

所属機関: 1東大,東京都老人医療センター眼科 2東大眼科 3山梨医大眼科

ページ範囲:P.1051 - P.1054

文献購入ページに移動
 原発開放隅角緑内障59例88眼,低眼圧緑内障17例22眼,計76例110眼を対象として緑内障の黄斑部視野変化について検討し,次の結果を得た.
 1.黄斑部の視野異常はそれ以外の部位の視野変化の程度と強い相関を示した.
 2.黄斑部以外の視野変化にともなって,比較的早期から黄斑部視野の感度の低下を示す症例の多いことが確認された.
 3.黄斑部の異常の程度を判別する判別式を算出したところ,黄斑部視野の異常の程度と年齢,屈折,眼圧には関連は認められずMean Devia-tion (MD),Pattern Standard Deviation (PSD),黄斑外視野との間に強い関連が認められた.
 したがって,静的視野測定の際には比較的初期の症例でもMD, PSD等を考慮に入れて黄斑部の閾値検査を行うことが望ましいと考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?