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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科43巻1号

1989年01月発行

文献概要

連載 眼の組織・病理アトラス・27

視細胞

著者: 岩崎雅行1 猪俣孟1

所属機関: 1九州大学

ページ範囲:P.10 - P.11

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 視細胞visual cell (または光受容細胞photo-receptor cell)は神経外胚葉から発生した上皮性の神経細胞が高度に分化して感覚細胞として機能するようになったものである。視細胞には明所で色覚をつかさどる錐体細胞cone cel1と暗所で光覚をつかさどる杆体細胞rod cellがある。ヒトの網膜に存在する視細胞は1眼に錐体細胞600-700万,杆体細胞は約1億で,これは日本の全人口にほぼ匹敵する。
 視細胞は外顆粒層に核をもち,視細胞内線維と呼ばれる軸索を外網状層まで伸ばし,外方には樹状突起を伸ばす双極性の神経細胞である。樹状突起のうち,外境界膜までの自分は視細胞外線維と呼ばれる。さらに外境界膜を越えて杆体錐体層に突出した部分は,杆体細胞では直径2μm,長さ60μmの円柱状,錐体細胞では基底部が直径7μmの円錐状をしているので,それぞれ杆体,錐体と呼ばれる。杆体および錐体は近位側の内節inner segmentと遠位側の網膜色素上皮に接する外節outer segmentとにほぼ二等分される(図1,2)。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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