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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科43巻1号

1989年01月発行

文献概要

臨床報告

後房レンズ挿入術の合併症

著者: 細田泰子1 浅山邦夫1

所属機関: 1国立京都病院眼科

ページ範囲:P.37 - P.41

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 1984年2月より1987年10月の間に,後房レンズ挿入術施行後,3ヵ月以上経過観察ができた265眼について,術後合併症を検討した。虹彩後癒着が最も多く,38眼(14.3%)に認められた。虹彩後癒着は視力に影響せず眼内レンズ(以後IOLと略す)の種類による差はなかった。フィブリン析出は19眼(7.2%)にみられ,発症は,術後1日目と,術後4・5日目の2つの山があり,3例を除き,術後7日目には消失した。フィブリン析出症例中4眼(21.1%)に虹彩後癒着が続発した。Decentrationは3眼(1.1%)にあった。後発白内障で視力0.4以下になったものは3眼(1.1%)であった。レンズループが手術の創口から離れた強膜外に脱出していた症例が1眼あったが,視力は1.5であった。Pupillary captureを1例に認め,手術を行い整復し,視力1.2に回復した。今回の調査で,一見虹彩後癒着がないようにみえても,最大散瞳してみると,虹彩がIOLや残存した前嚢に癒着している例が,少なくなかった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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