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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科43巻1号

1989年01月発行

文献概要

臨床報告

多彩な眼所見を呈した内頸動脈閉塞症の1症例

著者: 細田源浩1 飯島裕幸1

所属機関: 1山梨医科大学眼科

ページ範囲:P.53 - P.57

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 Cherry red spot,血管新生緑内障をはじめとする多彩な眼所見をきたした内頸動脈閉塞症の症例を報告した。症例は57歳男性で,右眼の霧視を主訴として来院したが,当初,眼科的な他覚所見を欠き,視力は日によって変動した。初診より1ヵ月後,右眼底に白斑を生じ,隅角に周辺部虹彩前癒着が観察された。初診より2ヵ月後急激な視力低下と眼圧上昇をきたし,右眼底のCherry red spotと血管新生緑内障の所見が観察された。頸動脈造影の結果,右内頸動脈完全閉塞が発見され,それまでにみられた眼症状は内頸動脈閉塞症に起因する眼動脈領域の慢性阻血の結果と判断された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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