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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科43巻11号

1989年10月発行

文献概要

連載 眼の組織・病理アトラス・36

動脈硬化性網膜症

著者: 猪俣孟1

所属機関: 1九州大学

ページ範囲:P.1670 - P.1671

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 全身の動脈硬化症に伴って網膜動脈に硬化性の変化である網膜動脈硬化症retinal arteriosclero-sisが生じる。動脈硬化性の変化は本態性高血圧症のほとんど全例に認められる病変であるが,中高齢者では,それが高血圧によるものか,動脈硬化による病変であるかを区別することは困難である。
 検眼鏡で認められる網膜動脈の硬化性変化としては,動脈の血管反射の亢進,血管反射の幅の増大,動脈の直進化,狭細化,動脈壁の白鞘形成,静脈の蛇行や拡張,動静脈交叉現象(図1)などがある。このような網膜動静脈壁の硬化性変化と,それに伴って生じる網膜出血や白斑などの病変を含めて動脈硬化性網膜症arterio-sclerotic re-tinopathyとよぶ。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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