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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科43巻11号

1989年10月発行

文献概要

臨床報告

両眼の網膜中心静脈閉塞症様の網膜出血で発症した骨髄異形成症候群の1例

著者: 鳥海智子1 古田仁志1 野呂瀬一美2

所属機関: 1諏訪赤十字病院眼科 2信州大学医学部眼科

ページ範囲:P.1751 - P.1754

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 両眼の網膜中心静脈閉塞症様の網膜出血で発症し,精査の結果骨髄異形成症候群と診断された41歳男性の1例を経験した。初診時あった汎血球減少は内科的治療で軽快し,血液所見の改善に伴って網膜出血も徐々に吸収された。初診時眼底所見は検眼鏡的には両眼の網膜中心静脈閉塞症と思われたが,螢光眼底撮影では出血によるblockと毛細血管瘤を認めただけで静脈への流入遅延などの網膜中心静脈閉塞症に特徴的な所見はなかった。これらの所見より,本例の網膜出血と毛細血管瘤は網膜静脈閉塞によるのではなく貧血による組織のhypoxiaが原因と考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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