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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科43巻12号

1989年11月発行

文献概要

臨床報告

弘前大学眼科における視覚障害者の実態—第2報 1965〜1966年(Ⅰ群)と1982〜1986年(Ⅱ群)との比較検討

著者: 大島隆志1 中村秀世1 前田修司1 佐藤章子1 松山秀一1

所属機関: 1弘前大学医学部眼科

ページ範囲:P.1819 - P.1824

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 1965年から1966年までの2年間(Ⅰ群)および1982年から1986年までの5年間(Ⅱ群)の当科外来患者のうち,片眼もしくは両眼の矯正視力0.1未満の症例を対象として比較検討した。(1)Ⅰ群では,眼外傷が視覚障害原因疾患の第1位(14.0%)となり,Ⅱ群では,Ⅰ群で第15位(1.8%)に過ぎなかった糖尿病性網膜症が第1位(14.7%)を占めて有意に増加していた(p<0.001)。(2)角膜パンヌスは,Ⅰ群では7.2%で第4位を占めていたが,Ⅱ群では1.3%と有意に減少していた(p<0.001)。同様にⅠ群と比較して,視神経萎縮,角膜斑および白斑のⅡ群での有意な減少が目立った(p<0.001)。(3)高度の視覚障害(両眼とも視力0.01未満)の原因疾患としても,糖尿病性網膜症がⅡ群で第1位(23.1%)を占めた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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