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臨床報告
白内障手術時の前房内エタノール誤注例
著者: 近藤三博1 荻野誠周1
所属機関: 1愛知医科大学眼科
ページ範囲:P.1851 - P.1853
文献購入ページに移動 白内障手術の前房内,オビソート®注入時,70%エタノールを誤注した1例を報告した。
80歳女性の白内障2次的前房レンズ挿入術の際,オビソート®と誤って70%エタノールを前房内に誤注した。誤注直後より,角膜,前房は白く混濁したため,オペガード®にて約2分間,前房内洗浄を試みるが,術後より約3ヵ月間,デスメ膜の皺襞や角膜浮腫が持続した。術後眼は術前に比べて,角膜内皮細胞は著しく減少していた。
今後は,誤注が生じた場合,速やかに気づき,対処する事も必要であると同時に,手術システムの念入りなチェックと絶え間ない改善が必要である。
80歳女性の白内障2次的前房レンズ挿入術の際,オビソート®と誤って70%エタノールを前房内に誤注した。誤注直後より,角膜,前房は白く混濁したため,オペガード®にて約2分間,前房内洗浄を試みるが,術後より約3ヵ月間,デスメ膜の皺襞や角膜浮腫が持続した。術後眼は術前に比べて,角膜内皮細胞は著しく減少していた。
今後は,誤注が生じた場合,速やかに気づき,対処する事も必要であると同時に,手術システムの念入りなチェックと絶え間ない改善が必要である。
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