icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科43巻13号

1989年12月発行

文献概要

臨床報告

濾過手術におけるコンタクトレンズの応用—Ⅱ.動物眼と臨床例

著者: 鈴木亮1 松田久美子2 高木幹男2

所属機関: 1山口大学医学部眼科 2高木眼科

ページ範囲:P.1905 - P.1909

文献購入ページに移動
 濾過手術後の浅前房防御法として,強膜弁で安全性を高める線維柱帯切除術の他に既にいくつかの工夫がなされてきた。そのうちglau—coma shellは高価だしhealonはときに高眼圧をきたす。私共はソフトコンタクトレンズ(SCL)や長期装用コンタクトレンズが浅前房防御に使えるか否か,動物眼で実験したのち,7例の手術を行った。
 有色家兎眼では前房深度に差がないときも眼球圧迫による急激な前房消失はSCL装用眼ではみられなかった。SCLは強膜まで通糸して緊張性に縫合することを原則とした。7例の臨床例では全例に前房が出来た。異物感が意外と少なく,手術に応じてCLを任意の位置で任意の形に縫合できるので,広域に強膜を切除する場合,有効な方法と考えた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?