icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科43巻13号

1989年12月発行

文献概要

海外文献情報

硝子体網膜手術後の眼内シリコンの早期抜去成績

著者: 原田敬志1

所属機関: 1名古屋大学

ページ範囲:P.1915 - P.1915

文献購入ページに移動
 Hautは,1984年にすでに1,000例のシリコンタンポナーデを施行し,モノグラフとして発表している。今回は「硝子体網膜手術後の眼内シリコンの早期抜去成績」と題し,術後成績と合併症について述べた。症例は,PVRを伴う特発性網膜剥離23眼で,術中クライオ,術後レーザー凝固が施行されている。シリコンは,61%で最初から使用され,全例10週以内に抜去された。有水晶体眼でシリコンが前房になければ,扁平部から除去する。前房に1個の水泡として認められるときは,むしろ硝子体側から取り出したのち,前房の分を取り出す。懸濁液の場合は輪部から除去する。無水晶体眼でも同様である。術直後1例に駆逐性出血が起こった。20眼では1ヵ月間全く剥離(−)であった。3眼のうち1眼はシリコン除去後白内障を手術したところ剥離が再発した。クライオあるいはレーザーで光凝固を完壁に行うことが重要ではあるが,シリコンの三大合併症(白内障,高眼圧,角膜浮腫)により困難となることもある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?