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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科43巻2号

1989年02月発行

文献概要

特集 第42回日本臨床眼科学会講演集(1)1988年9月 東京 学会原著

Optic disc pitによる黄斑部網膜剥離と硝子体の役割

著者: 村上喜三雄1 門正則2 L. Trempe3

所属機関: 1都立駒込病院眼科 2旭川医大眼科 3Eye Research Institute & Retina Associates

ページ範囲:P.143 - P.146

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 Optic disc pitによる黄斑部網膜剥離(MRD)の発症に硝子体が関与するか臨床的に検討した。対象はoptic disc pitの患者13例14眼で,このうち10眼に典型的なMRDを認めた。細隙灯と前置レンズによる動態硝子体観察法により次の結果を得た。
 1) MRDのある5眼にpitの縁に付着し濃縮したplicated membraneをもつ異常なCloquet管を認めた。
 2) MRDのある1眼にpitに牽引のある漏斗状のPVDを認めた。
 3)残りのMRDのある4眼とMRDのない4眼には硝子体の経年性の融解以外,異常な所見はみられなかった。
 以上から,先天性の硝子体とpitの癒着を介し硝子体牽引がMRD発症に関与すると思われる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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