文献詳細
特集 第42回日本臨床眼科学会講演集(1)1988年9月 東京
学会原著
文献概要
Hydrogelレンズ(HEMA),no-hole・直径7mmのレンズ(PMMAI),4—holes・直径6mmのレンズ(PMMA2)の3種類の眼内レンズ挿入術各30例につき,術後経過の臨床的検討を行った。
視力,フィブリン発生率,嚢胞状黄斑浮腫(CME)発生率には各レンズ間に統計的有意差を認めず,3群とも臨床的には良好に経過した。フレアー・セルメーターによる術後炎症の定量的測定では,術後早期にHEMAとPMMA1で炎症が強かったが,手術操作そのものが原因であると考えられた。術後2週間でHEMA, PMMA1にフレアー値の再上昇があり,PMMA2との間に有意差を認めた。この結果はフィブリン,CME発症の有無レンズの固定状態に関係なく,HEMA, PMMA1における術後2週間でのフレアー値再上昇には,眼内レンズの要因が関与していると考えられた。
フレアー・セルメーターは術後炎症の定量的かつ鋭敏な評価法として有用であった。
視力,フィブリン発生率,嚢胞状黄斑浮腫(CME)発生率には各レンズ間に統計的有意差を認めず,3群とも臨床的には良好に経過した。フレアー・セルメーターによる術後炎症の定量的測定では,術後早期にHEMAとPMMA1で炎症が強かったが,手術操作そのものが原因であると考えられた。術後2週間でHEMA, PMMA1にフレアー値の再上昇があり,PMMA2との間に有意差を認めた。この結果はフィブリン,CME発症の有無レンズの固定状態に関係なく,HEMA, PMMA1における術後2週間でのフレアー値再上昇には,眼内レンズの要因が関与していると考えられた。
フレアー・セルメーターは術後炎症の定量的かつ鋭敏な評価法として有用であった。
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