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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科43巻3号

1989年03月発行

文献概要

特集 第42回日本臨床眼科学会講演集(2)1988年9月 東京 学会原著

網膜細動脈瘤21例の臨床像および視力予後

著者: 海平淳一1 佐藤雪雄1 藤沢昇1 田中紀子2 窪田俊樹3

所属機関: 1北信総合病院眼科 2信州大学医学部眼科 3飯山赤十字病院眼科

ページ範囲:P.343 - P.346

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 片眼に単発した孤立性網膜細動脈瘤21症例を観察し,視力予後を検討した.症例は男性7例,女性14例で,年齢は52歳から81歳まで,平均観察期間は14ヵ月である。17例は光凝固することなく保存的に経過観察し,うち13例では視力予後が良好であった。光凝固は4例のみに施行されている。視力予後良好例は,初診時から視力低下をきたさなかったか,初診時から3ヵ月以内に視力改善傾向を示した。視力予後不良例を予測するうえで役立つ要因は,網膜細動脈瘤自体の形態学的性状や螢光眼底所見ではなく,初診時の視力と初診時の検眼鏡的所見であり,このようにして視力予後不良が予測される症例には,早期に光凝固等の治療が必要であると考えた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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